革靴を履いて自転車通勤する人のために、安全でありながらおしゃれに自転車に乗るための革靴選びのコツをご紹介します。
革靴で自転車をこぐときに一番注意しなければいけないのは、革靴のソールはよく滑るということです。
漕ぎ出しはもちろん、立ち漕ぎの時には大きな力が加わるので靴が滑りやすく、思い切りペダルを踏み外せば転倒してしまいます。もし道路側に転んでしまったら命にも関わる大きな事故を引き起こしかねません。
とにかく靴が滑らないようにするという意味では通勤の時だけスニーカーに履き替え、革靴は会社に置いておく、というのもひとつの手です。しかしスーツにスニーカーというのは非常にかっこ悪いです。
筆者は以前、黒い合皮のスニーカーを履いて通勤していたことがあります。比較的革靴っぽく見えるのであまり違和感は無かったと思いますが、急遽夜の飲み会に誘われたりすると、たとえ違和感が無くても恥ずかしいものです。
そんな経験もあり、今は絶対に革靴で自転車に乗ると決めています。
革靴でもラバーソールのものならペダルが滑らないので安心です。自転車に乗るからという理由で初めてラバーソールの革靴を購入しましたが、普通に歩くのもラクでビックリしました。
ラバーソールの欠点は、かかとが磨り減りやすいというところです。かかとは硬いソールで前面だけラバーソールの靴があればいいなと思っていましたが、なかなかそんな革靴は見つかりませんでした。
そこで理想に近づけるため、靴屋さんでかかとを補強して固めのゴムを1層かぶせてもらいました。2000円くらいでやってもらえましたが、これだけで靴の持ちがぜんぜん違います。
もしくは普通のソールの革靴に前面だけラバーを貼り付けるというやり方も良いかもしれません。
どちらにしても自転車通勤用の革靴にラバーソールは必須です。
革靴で自転車に乗っていると、意外と甲の部分が傷つくのに気がつきます。
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止まっている状態から漕ぎ出すときに、足でペダルを漕ぎ出し易い位置に調整するので、無意識のうちに革靴の甲の部分をペダルの下に当ててしまうのです。ギザギザの金属のペダルに革靴を当てることになるのできき足側の革ばかりがどんどん痛んでしまいます。
固めの革を選べば傷つきにくくはなるのですが、自転車のこぎやすさで言うとやわらかい革靴も捨てがたいです。そんなときはラバーグリップのついたペダルに交換するとよいでしょう。
甲の部分を当てても傷つきにくいだけでなく、滑り止めにもなるので一石二鳥です。
革靴で自転車に乗るなら傷がついてしまうのは避けられません。特に、スポーツバイクに乗っていると革靴の内側がクランクにあたって擦れていってしまいます。
このような革靴の傷や擦れはクリームを塗ってこまめに手入れをすることで傷も目立たなくなるし長持ちします。
おしゃれは足元からと言われる通り、自転車通勤で痛んだ部分はしっかりメンテナンスしていくことが大切です。もちろんそうすることで革にも味が出てきて、買ったときには無かった深みが生まれたりするのも楽しさのひとつになります。
革靴で長距離を漕いでみて疲れに違いが出る重要ポイントが、かかとのフィット感です。
かかとの内側も革でできていると、かかとが滑って足の動きに靴がついてきません。
ところが、下のような滑らない生地がついている革靴なら、スニーカーにも劣らないフィット感で快適に長距離をこぐことができます。
スーツと革靴で身を包み、自転車に乗る(スポーツをする)ということ自体非常に無理のある行為なのですが、細かい部分を追及していくと驚くほど快適にスポーツ自転車に乗ることができるものなのです。
革靴のすべり防止は自転車通勤の安全の要となるので、しっかり対策をしておきましょう。